【ブログ】衛星活用講座 2:レーダー衛星の変化検知
エンジニアの安井秀輔です。 衛星データの得意な利用方法である、変化検知を前回ではご紹介しました。
今回は、レーダー衛星の変化検知の応用についてご紹介します。 簡単な変化検知は、レーダ衛星の観測した光の強さの変化量から検出していきます。 さらにレーダー衛星では、観測できる情報の中には光の強さだけではなく、位相の情報も含まれています。スペースシフトでは、レーダーの特性の中でも可視化しにくい波の位相情報を利用することによって、より複雑な変化検知を可能にしています。
2022年度に実施された経済産業省及びNEDO主催「NEDO Supply Chain Data Challenge」では、弊社が参加したシステム開発部門(災害)において、位相の情報として「コヒーレンス」を使用することで、従来では検出が難しい人工物が入り組んだ浸水域の検知精度の向上を実現し、高評価をいただきました。
経済産業省及びNEDO主催「NEDO Supply Chain Data Challenge」のシステム開発部門(災害)で1位、アイディア部門で2位を受賞
「コヒーレンス」とは、位相の類似性を示す指標の1つです。 これらが浸水域では通常とは異なる振る舞いをすることを検証してアルゴリズムに組み込んでいます。 この「コヒーレンス」は浸水域の検知だけではなく、それ以外の変化検知全般に応用が可能です。
このようなレーダー衛星だからそこ活用できるような特性と先進AI技術とを掛け合わせることによって、専門的なサービスやデータを提供できています。
より詳しく知りたい方は、当社HPの お問い合わせフォームよりご連絡ください。
- 記事作成者:安井秀輔( 技術開発部 )、堤大陸( 事業開発部 )