【ブログ】衛星データを活用した変位解析 ②:TRE Maps とは
みなさんこんにちは。第1回の記事では、スペースシフトがTRE Altamira社と提携し展開している「変位解析サービス」がどのようなものかを簡単に紹介しました。この第2回では、可視化ツールである TRE Maps をご紹介し、実際にデモに触れていただき、その解析結果をどのように利用できるのかのイメージを掴んでもらいたいと思います。
TRE Maps は変位解析の結果を可視化するWebサービスです。
https://tremaps5.tre-altamira.com/treaviewer/Index.aspx
こちらのリンクからアクセスして、「Open Showcase」ボタンからデモをスタートしてみましょう。
出所:TRE Maps(スペースシフト一部追記)
デモが起動すると、よくある地図アプリのような画面が起動するかと思います。左上にこのデモ上で見ることのできる解析結果の情報が表示され、その結果を加工するためのデータツールが画面上に表示されます。画面下の方には、縮尺の表示や拡大・縮小の操作、背景に表示する地図のデータ(衛星画像・ストリートマップ・地形図)を選択できます。
出所:TRE Maps(スペースシフト一部追記)
今回は例として、イギリスのロンドンを見てみましょう。左上のデータリストから「UK INSAR MAP DEMO」を選択し、「VERTICAL_POINT(垂直方向の変位)」を選択すると、瞳のアイコンの斜め線が消えて解析結果が可視化されます。その状態で地図上のイギリスの上に出ているピンの付近を拡大してみましょう。すると、赤・緑・青の表示が現れるかと思います。
出所:TRE Maps(スペースシフト一部追記)
これがTRE Maps上で表示される変位解析結果の最も基本的なものになります。色は1年あたりの変位量を表現していて、赤いほど大きく沈降している(~10 mm/年)こと、青いほど大きく隆起している(~10 mm/年)を表しています。今回は「VERTICAL_POINT」を表示していますが、「HORIZONTAL_POINT(水平方向の変位)」を選択すれば、東西方向の変位に表示が変化します。
また、図をさらに拡大すると、面のように見えていたものが、実は小さな点で表現されているのに気づきましたか?この1点1点が、変位解析における解析点で、非常に広い範囲の中に沢山の解析点が含まれています。解析点の間隔や位置は、解析するエリアや使用する衛星よって変化しますが、これだけの点を人の手で計測するだけでもとても大変なのは想像できるかと思います。地上で人が解析するよりも圧倒的に多くの解析点をとれることが、衛星データ解析の強みの一つです。
出所:TRE Maps(スペースシフト一部追記)
実はこの解析点それぞれに、時系列のデータが格納されているのですが、その詳細はまた次回以降にTRE Mapsの機能と共にご紹介したいと思います。実際にこの変位解析を利用する場合は、このデモのような形でデータにアクセスしたり、解析結果をファイルとしてダウンロードしてご自身でさらに解析することができます。
ということで今回はTRE Mapsについて簡単にご紹介しました。次回以降では変位解析で見ることのできる時系列データのご紹介などをしたいと思います。
より詳しく知りたい方は、当社HPの お問い合わせフォームよりご連絡ください。
- 記事作成者:堤 大陸( 事業開発部 )