SPACE SHIFT Interview Vol.01 「DE DE MOUSEさんと宇宙」


2012年3月12日月曜日 新宿某所
DE DE MOUSEさん(音楽家)
DE DE MOUSE

宇宙を連想させる楽曲群を数多く制作し、最近ではプラネタリウムなどでのイベント等も積極的に展開するミュージシャン、DE DE MOUSE(デデマウス)さんに、ご自身と宇宙をテーマにお話を伺いました。普段は聞くことのできない、DE DE MOUSEさんのルーツに迫るインタビューをお届けします。

-宇宙への興味のきっかけは?

幼少期

「子供の頃は80年代のアニメ・SF全盛の時代でした。他の多くの子供達と同じように聖闘士星矢やウルトラマンとかを観ていたくらいです。映画『2001年宇宙の旅』を観て宇宙で映画の撮影が出来るんだって勘違いしたり小学校1年の頃に地球が丸いと知って衝撃を受けました。」

19歳の夏休み

惑星探査機ボイジャー2号

「上京して初めての夏でした。学生時代に作曲活動を始めていたのですが、夏休みのため生活が不規則になり、たまたまNHKで惑星探査機ボイジャーの軌道をCGでシミュレートした映像だけを流すプログラムをやってて。太陽系の惑星や衛星を淡々と、ボイジャーが撮影した画像とCGと共に紹介するだけの内容で、火星の衛星「ダイモス」が怖く感じたことを覚えています。その時のプログラムがあまりにも素晴らし過ぎて、片時も目が離せないくらい見入りました。アンビエント系の音楽が流れてて、一曲鮮烈に耳に焼き付いている曲があるのですが、未だにそれが誰の何という曲なのかが分から無いままです。頭の中ではメロディもアレンジもちゃんと鳴っているのですが…。翌日にボイジャーってタイトルの曲を作ったくらいです(笑)。

その他にも、その頃はまっていたスーパーファミコンのゲーム『ドラッケン』で、珠玉のBGMの中、星空がまたたいて星座の様になり、スペースハリアーに出てくるボスみたいな敵が襲ってくる演出があって、俗っぽさが無くて気に入っていました。古本屋で雑誌『ニュートン』のバックナンバーを買って、読み漁っていたこともありました。」

Drakkhen

ドラッケン(Drakkhen)

-宇宙から受けたインスピレーションとは?

銀河鉄道の夜

実際に読んでいた宮沢賢治著「銀河鉄道の夜」(実物)

「やはり宮沢賢治さんの著書『銀河鉄道の夜』の影響が大きいと思います。曲名に『宇宙』を連想する言葉を使い始めたのは1stアルバムの制作中の頃、2005年くらいからでしょうか。アルバムのイメージが自然と『銀河鉄道の夜』に近づいて行って。初めて『銀河鉄道の夜』を見たのは小学校2年の夏休みに学校で販売していた、市民会館で上映される映画のひとつとして観たアニメだと思いますが、しばらく忘れていて、その後、自分のルーツを探っていた時に再び『銀河鉄道の夜』に出会ったのです。自分はいわゆるニュータウンのような、郊外の区画整理のされたひと気のない街並みを散歩するのが好きで、夜のオレンジ色の街灯に照らされたニュータウンの街並みも、作中にある『ケンタウル祭の夜』を連想させて重ね合わせたり。1stアルバムは『ジョバンニがカムパネルラを連れ戻そうとする意思があったら世界はどうなっていたのか?』というテーマとストーリーがあるのですが…詳しくはまたの機会に。

-宇宙に行きたいですか?

「行きたくない!ジェットコースターも嫌いだし、長時間狭い中に居るのも嫌だし、地球が一番快適!と言いたいところですが、やはりチャンスがあれば行きたいです。見聞きするだけで想像を絶する世界なのに、そこに実際に行ったら、なんと言うか『自分の無意識に放り込まれる』感覚になるのではないかと。明日行ける!と言われれば行きたいですね。」

-宇宙のことでもっと知りたいことはありますか?

「パラレル宇宙とか、ひも理論とか、いろいろな理論があるみたいですが、他の宇宙はあるのか?宇宙の外はどうなっているのか?という事が知りたいです。もっとオカルト的な事にも興味があって、宇宙人はいる、地球にも来ている!なんて真剣に信じていた時期もありました。妄信的な肯定派の人達ばかりメディアがクローズアップするので、今では冷めてはいますが、宇宙飛行士が何かを見ていたり、言えないことがなにかあるはずだ、とは今でも思っています(笑)。あと、太陽系のある銀河に名前は付いてるんでしょうか?そろそろ自分たちの銀河の名前が欲しいですね、相対性理論が覆せなければアインシュタイン銀河とか(笑)。きっと神話辺りから引っ張って来た名前になるんでしょうけど。」

-今後の作品作りに向けて宇宙をテーマにやりたいことはありますか?

「実際の宇宙開発や宇宙観測に使われている施設、例えば、船外活動訓練用のプールだとか、実験モジュールだとか、スーパーカミオカンデとかの巨大な施設の中でライブや作曲をしてみたいですね。それが無理だとしても、昔ボイジャーをイメージして曲を作った様に、物理的な宇宙や星を観念的でなくより描写的に表現出来る時が来ればいいなと思っています。これまでは星空や、内なる宇宙をテーマにしたものがほとんどなので。」

スーパーカミオカンデ

-最後にお聞きします。あなたにとって宇宙とは?

「『銀河鉄道の夜』です。宇宙がどうなっているのか、人間が死んだ後の世界はあるのか、今のままだと人類が何億年かかっても分からない、真理のようなものがこの作品には描かれていると思うんです。少し『周波数』が違うだけで見えるはずのものが見えなかったり、感じられなかったりするのではないか。哲学や文学、オカルトや科学が全てつながっていると思うんです。人間が想像するもの、例えば曼荼羅などは観念的に、しかし的確に宇宙の真理を表現していると思います。もし、その『周波数』を自在に変えられる様になれば、他の宇宙にも、外国に行く感覚で移動できるようになるのかもしれませんね。」

-DE DE MOUSEさんの宇宙を感じる音楽

MARTIANS AND SPACESHIPS / BOCHUM WELT(実物)

MARTIANS AND SPACESHIPS / BOCHUM WELT
「オールワンシンセ一台で作ったような、すごくチープな音ながら、メロディや空気感のセンスが奇跡的なくらい美しい、珠玉のミニアルバム。オーソン・ウェルズ的な古典SFをテーマにしたような、架空のサントラっぽいコンセプトだと思います。昔、訳あって1000枚のCDを処分しなきゃならなかった時にも手放さなかった10枚のうちの1枚です。」

DE DE MOUSEさんも出演される宇宙イベント「SPACE SHIFT O」の詳細はこちら!